2014年5月21日水曜日

The First 20 Hours

医学界新聞で岩田健太郎教授が「ジェネラリスト宣言」という連載を寄稿しているが、今回は『ジェネラリストの「無知の体系」』についてだった。そこに「アウトライヤー」という言葉が出てきて、思い出したのが、グラッドウェル・マルコムの「天才! 成功する人々の法則」という本。原題が、"outliers" なのでした。統計学的な意味では、外れ値、規格外、3σ以上、偏差値80以上、ロングテール…、そんな存在になるためには、最低その分野で1万時間のトレーニングが必要条件になるということを書いた本。そして、この本に対するアンチテーゼというのが、右の本。別に成功者にならなくても、そこそこやるくらいなら、20時間でいいんじゃないという主張だ。プロの2%の努力で、売りにはならなくても楽しむ分には十分でしょという考えだ。ただ漠然と20時間ではなく、その具体的な十箇条を前半で指摘している。

  1. Choose a lovable project.
  2. Focus your energy on one skill at a time. 
  3. Define your target performance level.
  4. Deconstruct the skill into subskills. 
  5. Obtain critical tools.
  6. Eliminate barriers to practice.
  7. Make dedicated time for practice. 
  8. Create fast feedback loops. 
  9. Practice by the clock in short bursts. 
  10. Emphasize quantity and speed.
著者は、TEDでも講演をしている。



時間の制約もあり、こちらで紹介しているのは、下の4箇条だ。
  1. Deconstruct the skill.
  2. Learn enough to self-correct.
  3. Remove practice barriers.
  4. Practice at least 20 hours.
著者の言うことはもっともだが、問題は最初の20時間に学ぶべきコンテンツを嗅ぎ分ける嗅覚だ。やはり凡人は、遠回りしてその内容が分かってくるのだと思うが、ネット上にそのような良質のコンテンツが蓄積されると、将来的には変わってくるのかもしれないが。

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