CPS運営面での実際的なコツに関する文献を読んでみました。複数の施設で対抗試合の形で実施すると楽しそう。レビューアーや講評者の公平性を保つためには3つ以上の医療機関が関与する必要がありそうです。北海道ではネット上での運営も考慮する必要がありそうです。
1. Picking the Case: 診断医が広範な鑑別診断や作業仮説の再考が必要になるように、二転三転する経過の症例を選ぶ。
2. Use Artistic License: 最終診断に繋がる本筋とひっかけの情報のバランスが重要で、創作上の特権を行使する。
3. Time Management: 症例は、討論、質疑応答、全体の論評の時間を確保するため、20分〜1時間程度にまとめる。
4. Avoid Premature Closure: 最初のスライドは、“clinical problem solving”と討論参加者の所属、氏名に留め、思考の早期閉鎖を避ける。
5. Start Simple: 症例の最初のスライドは、年齢、性別、主訴、経過を一文にまとめ、簡潔な始まりとする。
6. Present Data as an “Infusion,” not a “Bolus:” スライド2〜4枚で討論を挟み、データは一気に開示せず、徐々に明らかにする。
7. Mind the Gap: 不慮の事故で次の情報が洩れてしまわないように、空白のスライドを所々に挿入し、幕間には十分配慮する。
9. Find a Peer Reviewer: 症例提示をする者は症例の難しさに直面しているので、経験のある第三者の眼でプレゼン内容と構成を見なおしてもらえるようピア・レビューアーを見つける。
10. Keep it Real: データのみを提示し、解釈は付け加えない。症例報告者はポーカーフェイスに徹し、臨場感を創出する。
11. The Postscript: 診断が明らかになった後、オーディエンスは、診断とその思考過程にコメントするべき。CPSでは、診断そのものよりも診断が明らかになる前の過程にこそ価値があるのだから。
12. Increase Interactivity: 症例提示の幕間でオーディエンスが参加者に質問する場を用意し、双方向性を心掛けることで、CPSは効果的で、楽しいものになる。
References
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